豆知識・FAQ

豆知識 第4講粉粒体の空気輸送にはどのようなものがあるか

前講では、粉粒体は固体でありながら流体の性質を示す、と述べました。
粉粒体は粉・粒の集合体ですが、粉や粒の粒子の間には気体が存在します。粉粒体(固体)と気体の比率(混合比率)が適度な状態にあるとき、粉粒体は流体のような性状を示します。
この性質を利用して、粉粒体をあたかも流体のように配管を用いて輸送する方法が粉粒体の空気輸送です。空気輸送は、粉粒体を運ぶための容器や包装が必要無く、まさに粉粒体に適した輸送方法と言えます。

01粉粒体空気輸送装置の種類と特徴

空気輸送装置の輸送方式には他にもいろいろな分類方法があります。

1.使用する輸送ガス圧力

①高圧空気輸送

コンプレッサーガス使用
輸送圧力≧目安0.1Mpa

ハイフローニューマ
②低圧空気輸送

ブロワーガス使用
輸送圧力≦目安0.1Mpa

低圧圧送式空気輸送装置

2.圧送式と吸引式

①圧送式

正圧(吹き飛ばす)
輸送元に圧縮機を設置

低圧圧送式空気輸送装置
②吸引式

負圧(吸い込む)
輸送先に圧縮機を設置

低圧吸引式空気輸送装置

3.連続式とバッチ連続式

①連続式

ロータリーバルブ等で粉粒体を配管に連続供給(低圧輸送向き)

低圧圧送式空気輸送装置
②バッチ連続式

ブロータンクにより粉粒体の供給と圧送を交互に行う(高圧輸送向き)

ハイフローニューマ

輸送方式の選定は、目的、輸送能力・距離、粉粒体の物性などにより最適な方式を選定します。